日本で働く方法を調べているベトナム人の多くが、特定技能と技能実習の2つの制度を混同しています。両者は大きく異なる制度であり、この選択がその後3〜5年の生活を左右することもあります。
制度の比較
- 制度名:特定技能 と 技能実習
- 制度上の目的:人手不足への対応 と 技能の習得・技術移転
- 在留期間の上限:5年(1号)/上限なし(2号) と 5年
- 転職:✅ 同一分野内で可能 と ❌ 事実上不可
- 家族帯同:✅ 2号のみ可能 と ❌ 不可
- 賃金:日本人と同等 と 相当程度低い場合が多い
- 日本語要件:N4またはJFT-Basic と 制度上は要件なし
特定技能の利点と留意点
利点
- 同一職務の日本人と同等の賃金であり、透明性が高い
- 待遇に不満がある場合、同一分野内で転職できる
- 労働条件が悪くても一社に拘束されることがない
- 2号は長期的な永住への道につながる
- 違法な仲介手数料が発生しない(法令で禁止されている)
留意点
- 技能試験と日本語試験の2つに合格する必要があり、6〜12か月の準備を要する
- 分野によっては、ベトナム国内の受験機会がまだ限られている
技能実習制度 — 実態
指摘されている問題
日本政府自身が、技能実習制度について次のような問題を認めています。
- 一部の法令違反企業における最低賃金を下回る賃金
- 不当な扱いを受けても転職ができず、受入企業に全面的に依存せざるを得ないこと
- ベトナム国内の高額な仲介手数料(2,000万〜8,000万ドン)— 借入をする家庭も多い
- 送出国のなかで失踪率が最も高いこと
それでも技能実習が選ばれる理由
- 渡航前に日本語試験を受ける必要がない
- 適正に賃金を支払い、十分な支援を行っている企業も存在する
- 技能実習を3年修了すると、試験免除で特定技能へ移行できる
制度全体の見直しが進んでいる
2023年6月、日本政府は技能実習制度を廃止し、より自由度の高い「育成就労制度」へ移行する方針を決定しました。内容は実質的に特定技能に近いものです。2027年からの施行が見込まれています。
Nexoraの推奨:準備に6〜12か月を確保できるのであれば、特定技能のほうが明らかに有利です。権利保護が手厚く、賃金も高く、一社に拘束されることもありません。ご事情に応じた進め方については、Nexoraまでご相談ください。