Nexoraに最も多く寄せられる質問の一つが、「N4を取得しましたが、特定技能には十分でしょうか」というものです。結論から申し上げると、書類上の要件は満たしています。ただし、実務はそれほど単純ではありません。
JLPTとは何か、なぜ重要なのか
JLPT(日本語能力試験)は、国際交流基金および日本国際教育支援協会(JEES)が実施する、日本語能力の国際標準試験です。ベトナムではハノイおよびホーチミン市で年2回(7月・12月)実施されています。
級位は下から順に N5 → N4 → N3 → N2 → N1 となります。
目的別に必要となる最低水準
- N5:簡単な文が理解できる水準、語彙約800語 — いずれの就労ビザにも不足
- N4:基本的な意思疎通が可能、語彙約1,500語 — 特定技能の要件を満たす(代替:JFT-Basic)
- N3:実際の会話が聞き取れる水準、語彙約3,750語 — 現場業務には理想的で、事務職の多くでは必須
- N2:複雑な文書が読解できる水準 — 技術・人文知識・国際業務ビザ、日本企業のコーディネーター職で必須
- N1:ほぼ母語話者に近い水準 — 管理職、通訳、日本語のみの環境での業務
N4で十分か — 実務に即した検討
ケース1:会話の少ない業務(工場、農業)
N4で十分な場合が多いです。業務は主に実作業であり、同僚から手順の指導を受けられます。必要なのは安全指示の理解と、上司との基本的な意思疎通です。愛知県や岐阜県の工場では、N4で問題なく勤務している方が多くいます。
ケース2:外食業、宿泊業
N4ではかろうじて対応できる程度で、負担は大きいでしょう。日本人のお客様は話す速度が速く、複雑な敬語も使われます。渡航前にN3まで学習することをお勧めします。
ケース3:介護
N4が最低要件ではあるものの、実際にはN3以上を求める施設が一般的です。高齢の利用者と直接やり取りし、健康上の要望や状態を正確に把握する必要があるためです。
より早く取得できる選択肢としてのJFT-Basic
早期の渡航を希望していて、まだN4を取得していない場合は、JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)のほうが適しています。
- コンピューター方式で、受験直後に結果が判明する
- JLPTより実施回数が多い(毎月実施されている地域もある)
- 学術的なJLPTと異なり、実際の意思疎通に重点を置いている
- 特定技能の全分野において、N4の代替として認められている
ベトナムにおけるJLPT実施日程(2024〜2025年)
- 2024年第1回:2024年7月7日 — 実施済み
- 2024年第2回:2024年12月1日 — 出願は9月から
- 2025年第1回:2025年7月 — 出願は4月から
Nexoraからの助言:現在N5の水準であれば、N4とJFT-Basicを並行して目指してください(学習期間の目安は4〜6か月)。すでにN4をお持ちであれば、渡航前にN3まで引き上げることをお勧めします。選べる仕事の幅が大きく広がり、来日後の戸惑いも格段に少なくなります。